富山湾の魅力

Attraction toyama bay

富山湾と魚

「天然のいけす」富山湾がはぐくむ海の幸

富山が誇る3000メートル級の山々が連なる立山連峰。

立山連峰から運ばれる栄養豊富な雪解け水、高さ1000メートルを超える「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれる16もの海底谷を有し「天然のいけす」と称される富山湾は、海に生きる魚たちにとって格好の住処となっています。

全国屈指の好漁場といわれる富山湾には、日本海に住む800種類のうち500種類を越える魚介類が住むといわれています。

その多くは日本海の複雑な潮流と荒波を乗り越えて富山湾へ辿り着きます。日本海を越える旅の中で適度に鍛えられ、身が引き締まり、ほどよく脂がのっているから、富山の魚は美味しいのです。

さらに、海とまちの距離が近く、古くから漁業が盛んな富山ならではの技法と採った魚をすぐ氷水で締める“沖締め”により、抜群の鮮度を保ったまま水揚げされます。常に最高の状態で市場に運ばれることも「富山の魚はひと味違う」といわれる理由の1つでしょう。

富山に住む漁師の「少しでも美味しい魚を!」という熱い想い、長い時間をかけて培われた知恵と技術、豊かな漁場が「富山の美味しい」を支えています。

名産品の昔話

北前船との交流が生んだ昆布〆

弾力性に富み、歯切れがよく、昆布独特の風味がクセになる昆布〆。

昆布〆が誕生したのは、時をさかのぼること数百年前の江戸時代といわれています。

北海道の北前船が持ち込んだ良質な昆布と、富山湾の魚介が融合して、富山の郷土料理として生まれ、今日まで愛されてきました。

昆布の旨味で包まれ独特の味わいがある昆布〆は、全国にファンも多く、今では富山が誇る名産品になっています。

昔ながらの昆布〆は、タイやヒラメなど白身魚が多かったのですが、最近は「富山湾の宝石」と呼ばれる白エビをはじめ、甘エビ、ブリ、ホタルイカなどの昆布〆も人気が高まっています。

刺身を昆布から取り出し刺身を醤油、生姜醤油で。また、昆布をつけたまま小口に切っても美味しく召し上がれます。

北海道伝来の黒づくり

黒づくりは今から300年ほど前、北前船の船員が塩辛にイカ墨を入れ、保存食として食べていたのが富山に伝わったといわれています。

加賀藩主が参勤交代の折、徳川家に献上したという文献も残っており、江戸時代にはすでに名産品として富山に定着していたようです。

イカの塩辛をイカ墨に入れたのが始まりですが、ホタルイカの黒づくりなど新しい味も登場しています。

酒の肴として昔から愛されてきましたが、最近はパスタに絡めてイカ墨パスタにするなど、さまざまな食べ方が楽しまれています。

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